【心理学】人間はギリシャ時代から"性格占い"がだいすき
ワケわからん〇〇性格占いで勝手に性格を捏造され憤慨してるアナタに捧ぐ
地球には"人間"って生き物がいます
南アフリカで誕生し、強靭なスタミナと強烈な好奇心により、その生き物は地球のあちこちを旅するようになりました
ときには大型モンスターに追っかけまわされ、ときには旅先の同族と仲良くなり、ときにはその場所で新たな愛を育んだり――そうやって版図を広げていった結果、今現在80億もの人類がこの世界に存在しています
これほどの数ですから、人それぞれによってそれぞれの"性格"があります。でもまあ、いくら十人十色千差万別とはいえだいたいの大枠というか、まあ『明るい/暗い』とか『陽キャ/陰キャ』みたいなくくりはあるわけよ
で、人間は老若男女少なからず好奇心があり、他人のことを気にする部分があります。毎日だれかのウワサ話にもちきりになって、気にしてない風を装って実は聞き耳をたてていたり、どこぞのだれさんがあの子と付き合ってるんだとか、まあそんな他愛もない話題でも盛り上がれちゃうのです
盛り上がる話題のなかに『性格占い』的なものがあります。あの人はえんぴつを回すクセがあるからせっかちだとか、太ってる人はなんでもテキトーだとか……思い当たるふし、あるでしょ?
ってことで(強引)、今回はそんな性格分類に関するあれこれを書いていこうかなと思いました
:そもそも性格分類ってなんだよ:
その人の性格を診断する言うて、べつに細かく重箱の隅をほじくりだすような詳しい診断はいたしません。もし、そこまで深堀りするような性格判断をしたいなら、それこそ心理学や精神医学界隈で使われる〇〇検査とかをしなけりゃアカンでしょう。が、ウワサ話が大好きだったり他人との日常会話を楽しむ系の一般人にそんな知識があるワケでもななし。そのレベルでできる会話言うたら「デブは大雑把」とか「ハゲはストレス溜め込むタイプ」とか「B型は自己中」とかそんなもんです
心理学の世界では、性格に関する手法として『類型論・特性論』のふたつが登場しました
・類型論
人の行動を典型的な"パターン"に当てはめる
みんなだいすき『血液型性格占い』などは典型的な類型論です。血液型占いはショージキ科学的根拠がない、まあ少なくとも科学者が「血液型占い当たってるわよ」と保証するようなコンセンサスがとれてないんだけど、これ1970年代に『能見正比古』という作家さんが血液型による性格分類本をいくつか出して、それがマスコミに広まって流行したことがあったんだよね
細かい分類が必要なくて楽だったこともあり、テレビじゃ毎日のように血液型占いコーナーが流行りました。その結果、今でも日本じゃ血液型占いがあちこちで語られていますね。実際、能見氏は作家であり研究者でもなんでもないのですが、まああっちこっちに広まっていくとその影響力で信じる人が増えていくんだなぁとね。わたし自身、血液型占いはけっこう好きですしおすし
繰り返しますが、血液型占いにエビデンスはありません。血液型に関する研究は進行中ですが「血液型で性格判断できるよ」は無いのでご注意ください
・特性論
全員がもつ"特性の強さ"を大小に分けて分類する
人間は『外向性/内向性』、『神経質/大雑把』などいろんな要素があります。それらをすべて評価して、ある人の外向性は5点、内向性は8点、神経質さは6点で大雑把さは4点などそれぞれに評価していくのが特性論になります
信頼性が高い性格診断として名高い『ビッグファイヴ』はこれに当たります。ビッグファイヴは以下の要素をアンケート用紙による記入で評価するものになります
・開放性
・誠実性
・外向性
・協調性
・神経症傾向
心理学界隈でもけっこー信用されてるし、病院やカウンセリング関連のサイトでテストできたりするのでどうぞお試しください。かならず専門機関(病院など)がやってるテストにしましょう
このほか、心理学や精神医学界隈では多くの専門的な性格判断用のテストが存在します。が、最も重要なことは『性格診断テストひとつでその人の性格がわかるわけがねーだろ』ってことです
大枠にはわかるでしょう。が、ひとつの性格判断でどうにかできるなら苦労しません。アナタのすべてをたった10程度の質問に答えただけで暴かれるワケがないでしょ?
専門家が性格判断をする場合、相手と長い時間をかけてコミュニケーションをとり、複数の判別法と照らし合わせて慎重に進めていきます
・観察法
対象の行動を観察する
・面接法
対象と直接会話する
・作業検査法
対象に何らかの作業をしてもらう
・質問紙法
対象にアンケート調査を行う
・投影法
対象に模様などを見てもらい、感想を教えてもらう
観察法。子どもたちの忍耐強さを観察するため「マシュマロを食べちゃダメ」と言い残し、部屋に子どもとマシュマロだけ置いとく『マシュマロ実験』なんていう方法があります。わたしだったら秒で食うけどね
面接法。まあ説明するまでもないよね。とはいえ、会話するにも独自のスキルがあったりします。会話のトーン、態度、動き、視線の向き、言葉のつかえ方や表情など判断材料はたっぷりあるのです
作業検査法。かんたんな足し算を休憩挟んでやってもらい、その人の作業成績を観察する『内田クレペリン検査』などが有名
質問紙法。さきほど紹介したビッグファイヴは150程度の質問に答えるやり方になります。ほかにもY-G性格検査にモーズレイ性格検査など多種多様だぜ
投影法。左右対称のインクの染みを見てもらい、対象が何を連想してどんな感想を述べたかで深層心理を探る。テストにより深い知識が求められるらしく、これができるようになるまでけっこう細かい研修が必要なようです
とまあ、ひとことで性格判断する言うても、専門家でさえここまでやらなアカンのです。ド素人のわたしたちが日常会話でやってるモノの浅さといったらないじゃん? ――ってことで、普段の会話に対象の性格を判断できる根拠はみじんもありません。そういうのは『日常会話を楽しむ話のタネ』程度に受け止めておきましょう
:古代ギリシャ時代から好きだったのよ:
日常の何気ない会話ででてくる「あの人太ってるからおおらかでやさしい人だよ~」「えーウソだよあれぜったい大雑把だよー」的な会話、実は古代ギリシャ時代からやってきたことなんです
哲学者があれこれ考えたり、医者が人体を解剖して見えた事実をもとに考察したり――『ガレノス』というローマの医者は、古代ギリシャ時代にいた『ヒポクラテス』の説から「人はよっつの"液体"によっていろいろ決まる」としていました
・血液
・粘液
・黒胆汁
・黄胆汁
液体病理説と呼ばれるこれは長らく西洋医学の根幹として機能し、大きな影響を与えています。これらのバランスによって心身の状態が保たれており、どこかがおかしくなれば何らかの病気にかかったり、また精神状態もおかしくなるという塩梅。これらは人間の気質にも影響すると考察していました
・血液が多い = 多血質
→ 楽天的
・粘液が多い = 粘液質
→ 内気
・黄胆汁が多い = 胆汁質
→ 情熱的
・黒胆汁が多い = 抑うつ質
→ 抑うつ的
胆汁は良い状態が黄、悪い状態が黒とされてたので、まあ黄色い方がいい的な考え方ですね。実際どれかの液体が多いなんてことはないので違うっちゃあ違うのですが、これはこれで面白い説だと思います
他にも人間観察が趣味の哲学者が人の性格を30に分類したりなんだったり、まあ人類の歴史上、こういった方々はいたのですよ
人間観察が趣味ですって言ってる人、だいたい人間観察できてない説
性格診断を学問として捉えようとした当初は、しかしまだエビデンスもクソもない主観的な説が主流でした。いやだって「人の性格は見た目でわかる」言われたらどうよ? ――まあ、実際心理学的研究で『イケメンは生きる上で有利』的なエビデンスもあったりするけど、さすがに頭蓋骨の形で性格判断はどうかと思います
そうです。人の頭蓋骨で性格というか精神判断をしようってのが『骨相学』と呼ばれるものです。ドイツ人医師『フランツ・ヨーゼフ・ガル』という方が理論を構築しました
18世紀終盤。彼は脳が言語能力などあらゆる"精神的活動"に関わっていると考え、それらを「27個の器官によって司られているよ」と主張しました。で、それぞれの部位の活動は、その部位を保護する頭蓋骨の形を観察すればわかるとしたのです
脳が精神活動を司るという着眼点は良かったのですが、それが頭蓋骨という物理的な形で現れると考察したのは残念でしたね。とはいえこの時代においては素晴らしい発想でした……で、現在の日本的な感じじゃないけど、彼はヨーロッパ各地を巡って「骨相学ってのがあるんだよ」と広めた結果、19世紀中のヨーロッパではたいそう骨相学が流行ったようです
だって「頭蓋骨の形を見ればその人の性格や気質がわかる!」ってメチャクチャわかりやすくて納得できそうな理屈じゃん? ――人間はそういうのだいすきなので、たぶんおそらくきっとけっこー流行ったのではないでしょうか? ――言うまでもなく、現在では疑似科学として扱われてるし、ってかそもそも人の知能やら性格やらを見た目で判断するって考え方になるので、それはまあ、アレだよね?
その後、主観でなく客観的な性格判断法はないか? ってことであちこちの学者さんたちが研究して、アンケート方式のテストとか映像を見せて「これどう思う?」的な質問に答えてもらう手法などを開発し、それが上の段落で紹介したようなジャンルになっていきました
初期は自己申告的なアンケートと、実際の生活記録を報告して集計したり。まあ辞書に掲載される"性格を表す言葉"を取捨選択して「アナタはこれらの言葉のうちどれに当てはまる?」的な質問をしてた感じ。今ではビッグファイヴをはじめ精度の高い手法が編み出されているので、自分の性格をほんとーに知りたい! って方はカウンセリングを受けまくってみてはいかがでしょうか?
これらの性格判断、初期は軍隊における人員選考プロセスで活用されていました。いやだって性格やら気質に難ある人に武器もたせるとアレじゃん? ――現在でもそういう検査は行われていますね。それだけでなく、戦後は傷病者の精神的ケアなどで活用されていたり、臨床心理的にカウンセリング用で活用されていたりしますね
その他にも自分の性格でどのような職種に適しているかをテストしたり、社内配属を決める際の参考情報だったりとまあイロイロな活用法があります。重ねて書きますが、今はかなり精度が高いテストばかりなので、アナタがウソをつかなければほぼほぼアナタの性格を(潜在的なモノまで)暴き出してくれます。もしアナタが自分探しの旅をしたいなら、ぜひとも医療機関系サイトなどで性格診断サービスを受けてみてはいかがでしょうか?
アナタの心はアナタ自身がよく知ってる。けど、たまーに客観的に評価して、それらの結果を眺めて「はぇ~ワイってこんなんなんかぁ」とアゴをさすってみてはいかがでしょう?
アナタの性格がハピハピハッピーでありますように(なにが?
南アフリカで誕生し、強靭なスタミナと強烈な好奇心により、その生き物は地球のあちこちを旅するようになりました
ときには大型モンスターに追っかけまわされ、ときには旅先の同族と仲良くなり、ときにはその場所で新たな愛を育んだり――そうやって版図を広げていった結果、今現在80億もの人類がこの世界に存在しています
これほどの数ですから、人それぞれによってそれぞれの"性格"があります。でもまあ、いくら十人十色千差万別とはいえだいたいの大枠というか、まあ『明るい/暗い』とか『陽キャ/陰キャ』みたいなくくりはあるわけよ
で、人間は老若男女少なからず好奇心があり、他人のことを気にする部分があります。毎日だれかのウワサ話にもちきりになって、気にしてない風を装って実は聞き耳をたてていたり、どこぞのだれさんがあの子と付き合ってるんだとか、まあそんな他愛もない話題でも盛り上がれちゃうのです
盛り上がる話題のなかに『性格占い』的なものがあります。あの人はえんぴつを回すクセがあるからせっかちだとか、太ってる人はなんでもテキトーだとか……思い当たるふし、あるでしょ?
ってことで(強引)、今回はそんな性格分類に関するあれこれを書いていこうかなと思いました
:そもそも性格分類ってなんだよ:
その人の性格を診断する言うて、べつに細かく重箱の隅をほじくりだすような詳しい診断はいたしません。もし、そこまで深堀りするような性格判断をしたいなら、それこそ心理学や精神医学界隈で使われる〇〇検査とかをしなけりゃアカンでしょう。が、ウワサ話が大好きだったり他人との日常会話を楽しむ系の一般人にそんな知識があるワケでもななし。そのレベルでできる会話言うたら「デブは大雑把」とか「ハゲはストレス溜め込むタイプ」とか「B型は自己中」とかそんなもんです
心理学の世界では、性格に関する手法として『類型論・特性論』のふたつが登場しました
・類型論
人の行動を典型的な"パターン"に当てはめる
みんなだいすき『血液型性格占い』などは典型的な類型論です。血液型占いはショージキ科学的根拠がない、まあ少なくとも科学者が「血液型占い当たってるわよ」と保証するようなコンセンサスがとれてないんだけど、これ1970年代に『能見正比古』という作家さんが血液型による性格分類本をいくつか出して、それがマスコミに広まって流行したことがあったんだよね
細かい分類が必要なくて楽だったこともあり、テレビじゃ毎日のように血液型占いコーナーが流行りました。その結果、今でも日本じゃ血液型占いがあちこちで語られていますね。実際、能見氏は作家であり研究者でもなんでもないのですが、まああっちこっちに広まっていくとその影響力で信じる人が増えていくんだなぁとね。わたし自身、血液型占いはけっこう好きですしおすし
繰り返しますが、血液型占いにエビデンスはありません。血液型に関する研究は進行中ですが「血液型で性格判断できるよ」は無いのでご注意ください
・特性論
全員がもつ"特性の強さ"を大小に分けて分類する
人間は『外向性/内向性』、『神経質/大雑把』などいろんな要素があります。それらをすべて評価して、ある人の外向性は5点、内向性は8点、神経質さは6点で大雑把さは4点などそれぞれに評価していくのが特性論になります
信頼性が高い性格診断として名高い『ビッグファイヴ』はこれに当たります。ビッグファイヴは以下の要素をアンケート用紙による記入で評価するものになります
・開放性
・誠実性
・外向性
・協調性
・神経症傾向
心理学界隈でもけっこー信用されてるし、病院やカウンセリング関連のサイトでテストできたりするのでどうぞお試しください。かならず専門機関(病院など)がやってるテストにしましょう
このほか、心理学や精神医学界隈では多くの専門的な性格判断用のテストが存在します。が、最も重要なことは『性格診断テストひとつでその人の性格がわかるわけがねーだろ』ってことです
大枠にはわかるでしょう。が、ひとつの性格判断でどうにかできるなら苦労しません。アナタのすべてをたった10程度の質問に答えただけで暴かれるワケがないでしょ?
専門家が性格判断をする場合、相手と長い時間をかけてコミュニケーションをとり、複数の判別法と照らし合わせて慎重に進めていきます
・観察法
対象の行動を観察する
・面接法
対象と直接会話する
・作業検査法
対象に何らかの作業をしてもらう
・質問紙法
対象にアンケート調査を行う
・投影法
対象に模様などを見てもらい、感想を教えてもらう
観察法。子どもたちの忍耐強さを観察するため「マシュマロを食べちゃダメ」と言い残し、部屋に子どもとマシュマロだけ置いとく『マシュマロ実験』なんていう方法があります。わたしだったら秒で食うけどね
面接法。まあ説明するまでもないよね。とはいえ、会話するにも独自のスキルがあったりします。会話のトーン、態度、動き、視線の向き、言葉のつかえ方や表情など判断材料はたっぷりあるのです
作業検査法。かんたんな足し算を休憩挟んでやってもらい、その人の作業成績を観察する『内田クレペリン検査』などが有名
質問紙法。さきほど紹介したビッグファイヴは150程度の質問に答えるやり方になります。ほかにもY-G性格検査にモーズレイ性格検査など多種多様だぜ
投影法。左右対称のインクの染みを見てもらい、対象が何を連想してどんな感想を述べたかで深層心理を探る。テストにより深い知識が求められるらしく、これができるようになるまでけっこう細かい研修が必要なようです
とまあ、ひとことで性格判断する言うても、専門家でさえここまでやらなアカンのです。ド素人のわたしたちが日常会話でやってるモノの浅さといったらないじゃん? ――ってことで、普段の会話に対象の性格を判断できる根拠はみじんもありません。そういうのは『日常会話を楽しむ話のタネ』程度に受け止めておきましょう
:古代ギリシャ時代から好きだったのよ:
日常の何気ない会話ででてくる「あの人太ってるからおおらかでやさしい人だよ~」「えーウソだよあれぜったい大雑把だよー」的な会話、実は古代ギリシャ時代からやってきたことなんです
哲学者があれこれ考えたり、医者が人体を解剖して見えた事実をもとに考察したり――『ガレノス』というローマの医者は、古代ギリシャ時代にいた『ヒポクラテス』の説から「人はよっつの"液体"によっていろいろ決まる」としていました
・血液
・粘液
・黒胆汁
・黄胆汁
液体病理説と呼ばれるこれは長らく西洋医学の根幹として機能し、大きな影響を与えています。これらのバランスによって心身の状態が保たれており、どこかがおかしくなれば何らかの病気にかかったり、また精神状態もおかしくなるという塩梅。これらは人間の気質にも影響すると考察していました
・血液が多い = 多血質
→ 楽天的
・粘液が多い = 粘液質
→ 内気
・黄胆汁が多い = 胆汁質
→ 情熱的
・黒胆汁が多い = 抑うつ質
→ 抑うつ的
胆汁は良い状態が黄、悪い状態が黒とされてたので、まあ黄色い方がいい的な考え方ですね。実際どれかの液体が多いなんてことはないので違うっちゃあ違うのですが、これはこれで面白い説だと思います
他にも人間観察が趣味の哲学者が人の性格を30に分類したりなんだったり、まあ人類の歴史上、こういった方々はいたのですよ
人間観察が趣味ですって言ってる人、だいたい人間観察できてない説
性格診断を学問として捉えようとした当初は、しかしまだエビデンスもクソもない主観的な説が主流でした。いやだって「人の性格は見た目でわかる」言われたらどうよ? ――まあ、実際心理学的研究で『イケメンは生きる上で有利』的なエビデンスもあったりするけど、さすがに頭蓋骨の形で性格判断はどうかと思います
そうです。人の頭蓋骨で性格というか精神判断をしようってのが『骨相学』と呼ばれるものです。ドイツ人医師『フランツ・ヨーゼフ・ガル』という方が理論を構築しました
18世紀終盤。彼は脳が言語能力などあらゆる"精神的活動"に関わっていると考え、それらを「27個の器官によって司られているよ」と主張しました。で、それぞれの部位の活動は、その部位を保護する頭蓋骨の形を観察すればわかるとしたのです
脳が精神活動を司るという着眼点は良かったのですが、それが頭蓋骨という物理的な形で現れると考察したのは残念でしたね。とはいえこの時代においては素晴らしい発想でした……で、現在の日本的な感じじゃないけど、彼はヨーロッパ各地を巡って「骨相学ってのがあるんだよ」と広めた結果、19世紀中のヨーロッパではたいそう骨相学が流行ったようです
だって「頭蓋骨の形を見ればその人の性格や気質がわかる!」ってメチャクチャわかりやすくて納得できそうな理屈じゃん? ――人間はそういうのだいすきなので、たぶんおそらくきっとけっこー流行ったのではないでしょうか? ――言うまでもなく、現在では疑似科学として扱われてるし、ってかそもそも人の知能やら性格やらを見た目で判断するって考え方になるので、それはまあ、アレだよね?
その後、主観でなく客観的な性格判断法はないか? ってことであちこちの学者さんたちが研究して、アンケート方式のテストとか映像を見せて「これどう思う?」的な質問に答えてもらう手法などを開発し、それが上の段落で紹介したようなジャンルになっていきました
初期は自己申告的なアンケートと、実際の生活記録を報告して集計したり。まあ辞書に掲載される"性格を表す言葉"を取捨選択して「アナタはこれらの言葉のうちどれに当てはまる?」的な質問をしてた感じ。今ではビッグファイヴをはじめ精度の高い手法が編み出されているので、自分の性格をほんとーに知りたい! って方はカウンセリングを受けまくってみてはいかがでしょうか?
これらの性格判断、初期は軍隊における人員選考プロセスで活用されていました。いやだって性格やら気質に難ある人に武器もたせるとアレじゃん? ――現在でもそういう検査は行われていますね。それだけでなく、戦後は傷病者の精神的ケアなどで活用されていたり、臨床心理的にカウンセリング用で活用されていたりしますね
その他にも自分の性格でどのような職種に適しているかをテストしたり、社内配属を決める際の参考情報だったりとまあイロイロな活用法があります。重ねて書きますが、今はかなり精度が高いテストばかりなので、アナタがウソをつかなければほぼほぼアナタの性格を(潜在的なモノまで)暴き出してくれます。もしアナタが自分探しの旅をしたいなら、ぜひとも医療機関系サイトなどで性格診断サービスを受けてみてはいかがでしょうか?
アナタの心はアナタ自身がよく知ってる。けど、たまーに客観的に評価して、それらの結果を眺めて「はぇ~ワイってこんなんなんかぁ」とアゴをさすってみてはいかがでしょう?
アナタの性格がハピハピハッピーでありますように(なにが?