残酷な描写あり
〈第五章あらすじ&登場人物紹介〉
===第五章 あらすじ===
鷹刀一族の屋敷は、警察隊の家宅捜索を受けていた。総帥イーレオに対し、『貴族の藤咲メイシア嬢を誘拐した』として逮捕状が出たためである。
「私がなんとかします」と言ったメイシアがやっと到着し、スピーカーを使って、屋敷中の人間を桜の大木のある庭に集めた。
メイシアが皆に向かって話を始めようとしたとき、ひとりの警察隊員が「あなたはメイシア嬢の替え玉ですね」と、彼女に向かって発砲する。危ういところで、リュイセンがその警察隊員を倒し、事なきを得た。
改めて、メイシアが話を始めるという段になったとき、彼女はいきなりルイフォンにキスをしてきた。そして、「自分とルイフォンは恋仲であり、反対する父親から逃げ出してきた。だから誘拐されたのではなく、自分の意志でここにいるのだ」と宣言する。
勿論、警察隊を退けるための演技である。「騙されるな」と叫ぶ、警察隊の指揮官。しかし、そこにメイシアの異母弟ハオリュウが現れた。
ハオリュウは、異母姉メイシアに「どうしても鷹刀一族を助けたいのか」と尋ね、異母姉の決意が堅いのを知ると、しぶしぶながら協力してくれる。囚えられた父親が、家を出る前に残していった「当主の指輪」を示し、当主代理として警察隊を黙らせたのだ。
一般の警察隊員はそれで収まったのであるが、執務室でイーレオと対峙していた指揮官は、それで引き下がるわけにはいかなかった。彼は、斑目一族や厳月家と共謀しており、イーレオを必ず逮捕するようにと、警察隊に化けた屈強な男たちを補佐につけてもらっていたのだ。
指揮官は、「イーレオを逮捕できないなら殺せ」と男たちに命じる。しかし男たちの代表の巨漢が、なんと指揮官を刺し、イーレオに対して『指揮官傷害事件』の現行犯で逮捕するといい出したのだ。指揮官が「イーレオがやった」と言い張れば、その通りになると言い張って。
絶体絶命のピンチ。だが、イーレオは平然と、護衛のチャオラウに向かって「巨漢を捕まえろ」と命じ、チャオラウも主人の期待に応え、巨漢を捕縛したのだった。
執務室に、ルイフォン、メイシア、ハオリュウらが到着した。彼らの目的は、ハオリュウの権力で指揮官を従わせることである。
しかし、執務室に入ったハオリュウが見たものは、血溜まりの中に倒れている指揮官と、捕縛された警察隊姿の巨漢だった。
敵対している者たちが倒されているのを見て、ハオリュウはイーレオがやったと思い込み、「やはり凶賊は信用ならない」と落胆する。しかし、メイシアの説得と、鷹刀一族と手を組んだ警察隊員、緋扇シュアンの機転により、誤解は解ける。
これで一件落着と思ったところで、捕まっている巨漢が「自分はどうなってもいいから、邪魔者をすべて殺せ」と部下である屈強な男たちに命じる。そのとき、イーレオが「〈ベロ〉、殺れ!」と叫んだ。
〈ベロ〉とは、屋敷を守るコンピュータの名前である。〈ベロ〉には、イーレオの命令で、執務室にいる「登録されていない人間すべて」を銃殺するよう、ルイフォンの仕掛けが施されていた。
これによって、敵をすべて抹殺。情報を聞き出そうと、チャオラウに命じて捕縛した巨漢までが殺された――と思ったら、〈ベロ〉が『自分の意志で』巨漢への攻撃を手加減していた。〈ベロ〉はただのコンピュータではなく、亡くなったルイフォンの母親が、密かに人工知能を仕込んでいたのだ。
めでたく警察隊を撃退したにも関わらず、得意分野であるコンピュータで、亡き母親に叩きのめされたルイフォンはショックを受け、部屋に引きこもってしまった。
また、生かされた巨漢と、メイシアに発砲してリュイセンに倒された警察隊員は、情報を聞き出すための捕虜となった。
ルイフォンを心配して、メイシアは彼の部屋に行く。だが、自棄になったルイフォンは、メイシアに冷たい言葉を浴びせた。
それでもメイシアは「無事だったことを、『今、あなたと一緒に』喜びたい」と、ルイフォンを包み込む。気休めの慰めを言うわけでなく、もっと大切なことを教えてくれたメイシアに、ルイフォンは心を打たれ、立ち直る。
そして、彼は「ある決意」をしたのだった。
===登場人物===
[鷹刀一族]
鷹刀ルイフォン
凶賊鷹刀一族総帥、鷹刀イーレオの末子。十六歳。
母から、〈猫〉というクラッカーの通称を継いでいる。
端正な顔立ちであるのだが、表情のせいでそうは見えない。
長髪を後ろで一本に編み、毛先を金の鈴と青い飾り紐で留めている。
※「ハッカー」という用語は、「コンピュータ技術に精通した人」の意味であり、悪い意味を持たない。むしろ、尊称として使われていた。
「クラッカー」には悪意を持って他人のコンピュータを攻撃する者を指す。
よって、本作品では、〈猫〉を「クラッカー」と表記する。
鷹刀イーレオ
凶賊鷹刀一族の総帥。六十五歳。
若作りで洒落者。
鷹刀ミンウェイ
イーレオの孫娘にして、ルイフォンの年上の『姪』。二十代半ばに見える。
鷹刀一族の屋敷を切り盛りしている。
緩やかに波打つ長い髪と、豊満な肉体を持つ絶世の美女。
薬草と毒草のエキスパート。
かつて〈ベラドンナ〉という名の毒使いの暗殺者として暗躍していた。
鷹刀エルファン
イーレオの長子。次期総帥。ルイフォンとは親子ほど歳の離れた異母兄弟。
感情を表に出すことが少ない。冷静、冷酷。
倭国に出掛けていた。
鷹刀リュイセン
エルファンの次男。イーレオの孫。ルイフォンの年上の『甥』。十九歳。
文句も多いが、やるときはやる男。
『神速の双刀使い』と呼ばれている。
父、エルファンと共に倭国に出掛けていた。
長男の兄が一族を抜けたため、エルファンの次の総帥になる予定である。
草薙チャオラウ
イーレオの護衛にして、ルイフォンの武術師範。
無精髭を弄ぶ癖がある。
料理長
鷹刀一族の屋敷の料理長。
恰幅の良い初老の男。人柄が体格に出ている。
キリファ
ルイフォンの母。四年前に謎の集団に首を落とされて死亡。
天才クラッカー〈猫〉。
右足首から下を失っており、歩行は困難だった。
かつて〈七つの大罪〉に属していたらしい。
鷹刀一族の屋敷に謎の人工知能〈ベロ〉を遺していた。
もとエルファンの愛人。エルファンとの間に一女あり。
〈ケル〉〈ベロ〉〈スー〉
ルイフォンの母が作った三台の兄弟コンピュータ。
ただし、〈スー〉は、まだできていないらしい。
〈ベロ〉は、独自の判断で、「敵を全滅する」というルイフォンの指示を無視した。
[藤咲家]
藤咲メイシア
貴族の娘。十八歳。
箱入り娘らしい無知さと明晰な頭脳を持つ。
すなわち、育ちの良さから人を疑うことはできないが、状況の矛盾から嘘を見抜く。
白磁の肌、黒絹の髪の美少女。
藤咲ハオリュウ
メイシアの異母弟。十二歳。
十人並みの容姿に、子供とは思えない言動。いずれは一角の人物になると目される。
斑目一族に誘拐されていたが、解放された。
藤咲家当主
メイシア・ハオリュウの父。
斑目一族の別荘に囚われている。
[繁華街]
シャオリエ
高級娼館の女主人。年齢不詳。
外見は嫋やかな美女だが、中身は『姐さん』。
元鷹刀一族であったが、イーレオの負担にならないように一族を離れた。
スーリン
シャオリエの店の娼婦。
くるくる巻き毛のポニーテールが似合う、小柄で可愛らしい少女。
本人曰く、もと女優の卵。
トンツァイ
繁華街の情報屋。
痩せぎすの男。
キンタン
トンツァイの息子。ルイフォンと同い年。
カードゲームが好き。
[斑目一族]
斑目タオロン
よく陽に焼けた浅黒い肌に、意思の強そうな目をした斑目一族の若い衆。
堂々たる体躯に猪突猛進の性格。二十歳過ぎに見える。
斑目一族の非道に反感を抱いているらしいが、逆らうことはできないらしい。
[〈七つの大罪〉]
〈七つの大罪〉
現代の『七つの大罪』《『新・七つの大罪』》を犯す『闇の研究組織』。
知的好奇心に魂を売り渡した研究者を〈悪魔〉と呼ぶ。
〈悪魔〉は〈神〉から名前を貰い、潤沢な資金と絶対の加護、蓄積された門外不出の技術を元に、更なる高みを目指す。代償は体に刻み込まれた『契約』。
〈蝿〉
〈七つの大罪〉の〈悪魔〉。
ルイフォンの母のことを知っているらしい。
鷹刀一族、特にイーレオに恨みがある。
ミンウェイが、かつて〈ベラドンナ〉と呼ばれていたことを知っていた。
医者で暗殺者。
ホンシュア = 〈蛇〉?
鷹刀一族に助けを求めるよう、メイシアを唆した女。
仕立て屋と名乗っていた。
[警察隊]
緋扇シュアン
『狂犬』と呼ばれるイカレ警察隊員。三十路手前程度。
ぼさぼさに乱れまくった頭髪、隈のできた血走った目、不健康そうな青白い肌をしている。
凶賊の抗争に巻き込まれて家族を失っており、凶賊を恨んでいる。
凶賊を殲滅すべく、情報を求めて鷹刀一族と手を結んだ。
シュアンの『先輩』
警察隊が鷹刀一族の屋敷に来たとき、メイシアに銃を向けた男。
何かを知っているのではないかとのことで、ハオリュウの権力で身柄を預かった。
斑目一族の?『巨漢』
警察隊に紛れてイーレオの執務室にまで乗り込んできた巨漢。
斑目一族の者?
何かを知っているらしいので拘束した。
===大華王国について===
黒髪黒目の国民の中で、白金の髪、青灰色の瞳を持つ王が治める王国である。
身分制度は、王族、貴族、平民、自由民に分かれている。
また、暴力的な手段によって団結している集団のことを凶賊と呼ぶ。彼らは平民や自由民であるが、貴族並みの勢力を誇っている。
鷹刀一族の屋敷は、警察隊の家宅捜索を受けていた。総帥イーレオに対し、『貴族の藤咲メイシア嬢を誘拐した』として逮捕状が出たためである。
「私がなんとかします」と言ったメイシアがやっと到着し、スピーカーを使って、屋敷中の人間を桜の大木のある庭に集めた。
メイシアが皆に向かって話を始めようとしたとき、ひとりの警察隊員が「あなたはメイシア嬢の替え玉ですね」と、彼女に向かって発砲する。危ういところで、リュイセンがその警察隊員を倒し、事なきを得た。
改めて、メイシアが話を始めるという段になったとき、彼女はいきなりルイフォンにキスをしてきた。そして、「自分とルイフォンは恋仲であり、反対する父親から逃げ出してきた。だから誘拐されたのではなく、自分の意志でここにいるのだ」と宣言する。
勿論、警察隊を退けるための演技である。「騙されるな」と叫ぶ、警察隊の指揮官。しかし、そこにメイシアの異母弟ハオリュウが現れた。
ハオリュウは、異母姉メイシアに「どうしても鷹刀一族を助けたいのか」と尋ね、異母姉の決意が堅いのを知ると、しぶしぶながら協力してくれる。囚えられた父親が、家を出る前に残していった「当主の指輪」を示し、当主代理として警察隊を黙らせたのだ。
一般の警察隊員はそれで収まったのであるが、執務室でイーレオと対峙していた指揮官は、それで引き下がるわけにはいかなかった。彼は、斑目一族や厳月家と共謀しており、イーレオを必ず逮捕するようにと、警察隊に化けた屈強な男たちを補佐につけてもらっていたのだ。
指揮官は、「イーレオを逮捕できないなら殺せ」と男たちに命じる。しかし男たちの代表の巨漢が、なんと指揮官を刺し、イーレオに対して『指揮官傷害事件』の現行犯で逮捕するといい出したのだ。指揮官が「イーレオがやった」と言い張れば、その通りになると言い張って。
絶体絶命のピンチ。だが、イーレオは平然と、護衛のチャオラウに向かって「巨漢を捕まえろ」と命じ、チャオラウも主人の期待に応え、巨漢を捕縛したのだった。
執務室に、ルイフォン、メイシア、ハオリュウらが到着した。彼らの目的は、ハオリュウの権力で指揮官を従わせることである。
しかし、執務室に入ったハオリュウが見たものは、血溜まりの中に倒れている指揮官と、捕縛された警察隊姿の巨漢だった。
敵対している者たちが倒されているのを見て、ハオリュウはイーレオがやったと思い込み、「やはり凶賊は信用ならない」と落胆する。しかし、メイシアの説得と、鷹刀一族と手を組んだ警察隊員、緋扇シュアンの機転により、誤解は解ける。
これで一件落着と思ったところで、捕まっている巨漢が「自分はどうなってもいいから、邪魔者をすべて殺せ」と部下である屈強な男たちに命じる。そのとき、イーレオが「〈ベロ〉、殺れ!」と叫んだ。
〈ベロ〉とは、屋敷を守るコンピュータの名前である。〈ベロ〉には、イーレオの命令で、執務室にいる「登録されていない人間すべて」を銃殺するよう、ルイフォンの仕掛けが施されていた。
これによって、敵をすべて抹殺。情報を聞き出そうと、チャオラウに命じて捕縛した巨漢までが殺された――と思ったら、〈ベロ〉が『自分の意志で』巨漢への攻撃を手加減していた。〈ベロ〉はただのコンピュータではなく、亡くなったルイフォンの母親が、密かに人工知能を仕込んでいたのだ。
めでたく警察隊を撃退したにも関わらず、得意分野であるコンピュータで、亡き母親に叩きのめされたルイフォンはショックを受け、部屋に引きこもってしまった。
また、生かされた巨漢と、メイシアに発砲してリュイセンに倒された警察隊員は、情報を聞き出すための捕虜となった。
ルイフォンを心配して、メイシアは彼の部屋に行く。だが、自棄になったルイフォンは、メイシアに冷たい言葉を浴びせた。
それでもメイシアは「無事だったことを、『今、あなたと一緒に』喜びたい」と、ルイフォンを包み込む。気休めの慰めを言うわけでなく、もっと大切なことを教えてくれたメイシアに、ルイフォンは心を打たれ、立ち直る。
そして、彼は「ある決意」をしたのだった。
===登場人物===
[鷹刀一族]
鷹刀ルイフォン
凶賊鷹刀一族総帥、鷹刀イーレオの末子。十六歳。
母から、〈猫〉というクラッカーの通称を継いでいる。
端正な顔立ちであるのだが、表情のせいでそうは見えない。
長髪を後ろで一本に編み、毛先を金の鈴と青い飾り紐で留めている。
※「ハッカー」という用語は、「コンピュータ技術に精通した人」の意味であり、悪い意味を持たない。むしろ、尊称として使われていた。
「クラッカー」には悪意を持って他人のコンピュータを攻撃する者を指す。
よって、本作品では、〈猫〉を「クラッカー」と表記する。
鷹刀イーレオ
凶賊鷹刀一族の総帥。六十五歳。
若作りで洒落者。
鷹刀ミンウェイ
イーレオの孫娘にして、ルイフォンの年上の『姪』。二十代半ばに見える。
鷹刀一族の屋敷を切り盛りしている。
緩やかに波打つ長い髪と、豊満な肉体を持つ絶世の美女。
薬草と毒草のエキスパート。
かつて〈ベラドンナ〉という名の毒使いの暗殺者として暗躍していた。
鷹刀エルファン
イーレオの長子。次期総帥。ルイフォンとは親子ほど歳の離れた異母兄弟。
感情を表に出すことが少ない。冷静、冷酷。
倭国に出掛けていた。
鷹刀リュイセン
エルファンの次男。イーレオの孫。ルイフォンの年上の『甥』。十九歳。
文句も多いが、やるときはやる男。
『神速の双刀使い』と呼ばれている。
父、エルファンと共に倭国に出掛けていた。
長男の兄が一族を抜けたため、エルファンの次の総帥になる予定である。
草薙チャオラウ
イーレオの護衛にして、ルイフォンの武術師範。
無精髭を弄ぶ癖がある。
料理長
鷹刀一族の屋敷の料理長。
恰幅の良い初老の男。人柄が体格に出ている。
キリファ
ルイフォンの母。四年前に謎の集団に首を落とされて死亡。
天才クラッカー〈猫〉。
右足首から下を失っており、歩行は困難だった。
かつて〈七つの大罪〉に属していたらしい。
鷹刀一族の屋敷に謎の人工知能〈ベロ〉を遺していた。
もとエルファンの愛人。エルファンとの間に一女あり。
〈ケル〉〈ベロ〉〈スー〉
ルイフォンの母が作った三台の兄弟コンピュータ。
ただし、〈スー〉は、まだできていないらしい。
〈ベロ〉は、独自の判断で、「敵を全滅する」というルイフォンの指示を無視した。
[藤咲家]
藤咲メイシア
貴族の娘。十八歳。
箱入り娘らしい無知さと明晰な頭脳を持つ。
すなわち、育ちの良さから人を疑うことはできないが、状況の矛盾から嘘を見抜く。
白磁の肌、黒絹の髪の美少女。
藤咲ハオリュウ
メイシアの異母弟。十二歳。
十人並みの容姿に、子供とは思えない言動。いずれは一角の人物になると目される。
斑目一族に誘拐されていたが、解放された。
藤咲家当主
メイシア・ハオリュウの父。
斑目一族の別荘に囚われている。
[繁華街]
シャオリエ
高級娼館の女主人。年齢不詳。
外見は嫋やかな美女だが、中身は『姐さん』。
元鷹刀一族であったが、イーレオの負担にならないように一族を離れた。
スーリン
シャオリエの店の娼婦。
くるくる巻き毛のポニーテールが似合う、小柄で可愛らしい少女。
本人曰く、もと女優の卵。
トンツァイ
繁華街の情報屋。
痩せぎすの男。
キンタン
トンツァイの息子。ルイフォンと同い年。
カードゲームが好き。
[斑目一族]
斑目タオロン
よく陽に焼けた浅黒い肌に、意思の強そうな目をした斑目一族の若い衆。
堂々たる体躯に猪突猛進の性格。二十歳過ぎに見える。
斑目一族の非道に反感を抱いているらしいが、逆らうことはできないらしい。
[〈七つの大罪〉]
〈七つの大罪〉
現代の『七つの大罪』《『新・七つの大罪』》を犯す『闇の研究組織』。
知的好奇心に魂を売り渡した研究者を〈悪魔〉と呼ぶ。
〈悪魔〉は〈神〉から名前を貰い、潤沢な資金と絶対の加護、蓄積された門外不出の技術を元に、更なる高みを目指す。代償は体に刻み込まれた『契約』。
〈蝿〉
〈七つの大罪〉の〈悪魔〉。
ルイフォンの母のことを知っているらしい。
鷹刀一族、特にイーレオに恨みがある。
ミンウェイが、かつて〈ベラドンナ〉と呼ばれていたことを知っていた。
医者で暗殺者。
ホンシュア = 〈蛇〉?
鷹刀一族に助けを求めるよう、メイシアを唆した女。
仕立て屋と名乗っていた。
[警察隊]
緋扇シュアン
『狂犬』と呼ばれるイカレ警察隊員。三十路手前程度。
ぼさぼさに乱れまくった頭髪、隈のできた血走った目、不健康そうな青白い肌をしている。
凶賊の抗争に巻き込まれて家族を失っており、凶賊を恨んでいる。
凶賊を殲滅すべく、情報を求めて鷹刀一族と手を結んだ。
シュアンの『先輩』
警察隊が鷹刀一族の屋敷に来たとき、メイシアに銃を向けた男。
何かを知っているのではないかとのことで、ハオリュウの権力で身柄を預かった。
斑目一族の?『巨漢』
警察隊に紛れてイーレオの執務室にまで乗り込んできた巨漢。
斑目一族の者?
何かを知っているらしいので拘束した。
===大華王国について===
黒髪黒目の国民の中で、白金の髪、青灰色の瞳を持つ王が治める王国である。
身分制度は、王族、貴族、平民、自由民に分かれている。
また、暴力的な手段によって団結している集団のことを凶賊と呼ぶ。彼らは平民や自由民であるが、貴族並みの勢力を誇っている。