R-15
七話 『ほら……ちゃんと見てよ』
科学室に入ると、僕は沙知を背負っていたせいで疲れたので、近くの椅子に腰を下ろした。
「さてと……今日の実験の準備をしないと」
沙知はそう言うと準備室のドアを開けると、中から道具やら必要な物を出していた。僕はその様子をただただボーッと眺めていた。
正直沙知が何をするのか一切知らないので、これから何をするのか全く見当がつかない。
「それで今日は何を実験するんだ?」
僕がそう尋ねると、沙知は必要な物を出しながら返答してきた。
「ちょっと待ってて」
彼女はそれだけ言うとまた準備室に戻って行ったので僕は待ち続けることにした。
それからしばらくして戻ってくると手にはビーカーや試験管など実験に必要な道具が握られていた。
「それはなにに使うんだ?」
僕は彼女が持ってきた道具について尋ねる。すると彼女は頷いて答えた。
「まあまあ、それは後でのお楽しみだよ」
沙知はそう言って手に持っていた物を机の上に置いた。そして今度は僕の方を向いて手招きをしてきた。
「ほらっ、こっち来て」
「えっ? 何だ?」
僕は呼ばれるままに近づくと、道具が置かれている机の近くに来るように言われた。
「とりあえずそこの椅子に座ってくれる?」
彼女の指示通り近くにあった椅子に座ると、彼女は僕の向かい側に座る。
「いったい何する気なんだ?」
僕は彼女に尋ねると、沙知はニコっと笑みを浮かべた。
「その前に……あたしを運んでくれたお礼に頼那くんにこれをあげるね」
「えっ? ああ、ありがとう」
お礼に何かくれるというのはありがたいことではあるが、彼女が急に変な笑顔を浮かべたせいでどこか嫌な予感がしてしまう。
「これ食べて」
沙知は準備室から持ってきた道具と一緒に持ってきていた箱からクッキーを取り出した。
「いただきます」
沙知にそう言われて僕は彼女から貰ったクッキーを口に頬張ると、その瞬間口の中で一瞬にしてとろけるような口どけが広がった。程よい甘さとサクサクとした食感がクセになるくらい美味しい。
あまりの美味しさに無言で食べること沙知はニヤニヤしながら僕のことをジッと見ていた。
「ど……どうかしたか?」
あまりにも沙知が僕の方をじっと見ているので思わず気になって声をかける。すると彼女はニヤニヤしたまま口を開いた。
「どう? そのクッキー?」
「凄く美味しいぞ」
沙知が作ったのかは分からないが、味は本当に絶品だった。僕がそう感想を述べると彼女は首を横に振って口を開く。
「違う違うそうじゃなくて、そろそろかな?」
沙知は意味深に呟くと、沙知は立ち上がる。僕は一体どういう意味なのか不思議に思っていると、突然異変が起こりだした。
「ん? ……ん!!」
沙知の着ていた制服が消えて彼女の下着姿になっていた。あまりに突然の出来事に僕は驚くしかなかった。
「な、何だ!? これ!?」
突然のことで驚いていると、沙知は僕の反応を見てクスッと笑った。そして妖艶な表情を浮かべながら僕に近づいてきてしゃがみこんだ。
「ふふふっ……どう?」
そう言いながら彼女は自分の下着を見せつけるかのように手を後ろに組み、前屈みに体を曲げる。そのせいで沙知の柔らかそうな胸の膨らみが強調された谷間が見えると同時に、薄いピンク色で上下お揃いの柄のついた可愛らしい下着が僕の目に映った。
「な……何をしているんだ沙知……」
僕は顔を真っ赤にしながらも、目の前で行われている異様な光景に目を離せなかった。
「何って普通にしているだけだけど?」
沙知はそう言いながら胸を強調するかのように前屈みに体を曲げて見せつけてくる。そんな彼女の姿を見て僕の理性はさらに揺らぎ出す。
「ちょっ!? な、何で!?」
何とか精神を保ちつつどうして制服が消えたのか尋ねると、沙知は意味深な笑みを僕に浮かべた。
「フフフ……実は頼那くんが食べたそのクッキーはね、ただのクッキーじゃないんだよ」
「それってどういうことだよ?」
意味が分からない僕は沙知に聞いてみると彼女はニヤッと笑って説明してくれた。
「そのクッキーを食べた者は色んなものを透視して見れるようになるんだよ」
「は? 透視って……えっ?」
僕は沙知の言っている意味が分からなくて混乱するが、沙知はクスッと可笑しそうに笑う。
「だから今の頼那くんにはあたしがどんな下着を穿いてるか丸見えってことだよ」
そう言って沙知は前屈みの体勢から堂々と胸を張るポーズに切り替えた。それによってさっきまでよりくっきりと下着が見えるようになってしまい、僕は思わず目を逸らしてしまう。
「そ、そんな……そんなの漫画とかアニメでしか聞いたことがないぞ……」
僕は信じられない気持ちでそう呟くと、沙知は僕の顔を覗き込んでくる。
「天才のあたしに不可能はないよ」
「うっ……」
そう言われてしまっては何も言い返せない。実際に目の前で起こっている以上信じるしかないのだろう。
「それに……そろそろ更にクッキーの効果が発揮される時間だから……」
沙知はそう言うとチラチラと見ていた沙知の下着が段々と透け始めていた。
「ちょっ!? さ、沙知!?」
彼女の下着が透けてきているのに気づいた僕は驚いて立ち上がると、その反応を見た彼女は妖艶な笑みを浮かべた。
「フフッ……どうしたの? そろそろあたしの全部が見えてくる頃じゃない?」
そう言われた瞬間、彼女の透けている下着の下が見えて少しずつ綺麗な肌が見えてくる。
「う……ぅ……」
まさかの光景に顔がすごく熱くなるのが分かる。何とかこの光景を見ないように目を閉じようと努力するが、妙に気になるせいでなかなか目をつぶることができなかった。
悲しい男の性というべきか……。
「ほらっ、そんなに見たいなら堂々と見てもいいんだよ? 。ほらっ」
沙知はニヤニヤしながらそう言うと、透けている下着から僅かに見える自分の胸を強調させるように手で下から軽く持ち上げる。そのせいで彼女の柔らかそうな胸がプルンと揺れる。
「ほら……ちゃんと見てよ、実験なんだから……」
僕は目の前の沙知を見てはダメだと分かっていても、自然と見てしまっていた。
沙知の柔らかくて綺麗な肌が徐々に露わになり、その大事なところを包んでいる下着も段々と見えなくなっていく。
「あっ……」
僕が食い入るように彼女の透けている下着を見ていると、ついに下着が消え、彼女のとても綺麗な白い肋骨が見えた。
「えっ……骨?」
突然のことに僕は思わず声に出してしまうと、沙知がクスッと笑った。
「当たり前じゃん、透視なんだから最終的に骨が見えるに決まってんじゃん」
「ま……まあそうだよな……」
彼女の言っていることはもっともなのだが、なんかこう……さっきまでのドキドキというかムラムラしていた気分が完全に吹き飛んだ。
「それで、どう?」
沙知はクルクルと回りながら聞いてくる。
「どうって……人体模型が動いているように見えて軽くホラーだよ」
楽しくしている沙知とは正反対に僕は真顔でそう答える。すると沙知は可笑しそうにまた笑った。
「アハハハハ……そっか、人体模型に見えるんだ」
おそらくお腹を抱えて笑いだした彼女の笑い声が科学室に響き渡る。そんな彼女を余所に僕の気分は完全に冷め切ってしまっていた。
「あの……これ、いつ効果切れんの?」
流石に自分の彼女の骨の姿をずっと見続けるのも耐えられないので、僕は沙知にそう聞いてみると、彼女は僕の方を向いてきて口の近くに手を置きながら考える素振りをする。
「そうだね……たぶんあと十分ぐらいかな」
彼女はそう言ってから僕の目の前に座る。
目の前にいるのは沙知なんだろうけど、骨が椅子に座っている姿はなかなかにシュール。というかギャグマンガのような光景だ。
「ほ、本当にあと十分したらこれがなくなるんだな?」
僕の目の前に座る沙知というか骨を見ながら彼女に確認をとると彼女はウンと頷いた。僕はその事実にホッと安心するが、それまでこの骨の姿の沙知と向かい合いながら過ごさなければならないと思うと複雑な気持ちになった。
それから十分くらい経つと沙知の言う通り効果が切れて、いつもの沙知の姿に見えて僕はホッとするのだった。
「さてと……今日の実験の準備をしないと」
沙知はそう言うと準備室のドアを開けると、中から道具やら必要な物を出していた。僕はその様子をただただボーッと眺めていた。
正直沙知が何をするのか一切知らないので、これから何をするのか全く見当がつかない。
「それで今日は何を実験するんだ?」
僕がそう尋ねると、沙知は必要な物を出しながら返答してきた。
「ちょっと待ってて」
彼女はそれだけ言うとまた準備室に戻って行ったので僕は待ち続けることにした。
それからしばらくして戻ってくると手にはビーカーや試験管など実験に必要な道具が握られていた。
「それはなにに使うんだ?」
僕は彼女が持ってきた道具について尋ねる。すると彼女は頷いて答えた。
「まあまあ、それは後でのお楽しみだよ」
沙知はそう言って手に持っていた物を机の上に置いた。そして今度は僕の方を向いて手招きをしてきた。
「ほらっ、こっち来て」
「えっ? 何だ?」
僕は呼ばれるままに近づくと、道具が置かれている机の近くに来るように言われた。
「とりあえずそこの椅子に座ってくれる?」
彼女の指示通り近くにあった椅子に座ると、彼女は僕の向かい側に座る。
「いったい何する気なんだ?」
僕は彼女に尋ねると、沙知はニコっと笑みを浮かべた。
「その前に……あたしを運んでくれたお礼に頼那くんにこれをあげるね」
「えっ? ああ、ありがとう」
お礼に何かくれるというのはありがたいことではあるが、彼女が急に変な笑顔を浮かべたせいでどこか嫌な予感がしてしまう。
「これ食べて」
沙知は準備室から持ってきた道具と一緒に持ってきていた箱からクッキーを取り出した。
「いただきます」
沙知にそう言われて僕は彼女から貰ったクッキーを口に頬張ると、その瞬間口の中で一瞬にしてとろけるような口どけが広がった。程よい甘さとサクサクとした食感がクセになるくらい美味しい。
あまりの美味しさに無言で食べること沙知はニヤニヤしながら僕のことをジッと見ていた。
「ど……どうかしたか?」
あまりにも沙知が僕の方をじっと見ているので思わず気になって声をかける。すると彼女はニヤニヤしたまま口を開いた。
「どう? そのクッキー?」
「凄く美味しいぞ」
沙知が作ったのかは分からないが、味は本当に絶品だった。僕がそう感想を述べると彼女は首を横に振って口を開く。
「違う違うそうじゃなくて、そろそろかな?」
沙知は意味深に呟くと、沙知は立ち上がる。僕は一体どういう意味なのか不思議に思っていると、突然異変が起こりだした。
「ん? ……ん!!」
沙知の着ていた制服が消えて彼女の下着姿になっていた。あまりに突然の出来事に僕は驚くしかなかった。
「な、何だ!? これ!?」
突然のことで驚いていると、沙知は僕の反応を見てクスッと笑った。そして妖艶な表情を浮かべながら僕に近づいてきてしゃがみこんだ。
「ふふふっ……どう?」
そう言いながら彼女は自分の下着を見せつけるかのように手を後ろに組み、前屈みに体を曲げる。そのせいで沙知の柔らかそうな胸の膨らみが強調された谷間が見えると同時に、薄いピンク色で上下お揃いの柄のついた可愛らしい下着が僕の目に映った。
「な……何をしているんだ沙知……」
僕は顔を真っ赤にしながらも、目の前で行われている異様な光景に目を離せなかった。
「何って普通にしているだけだけど?」
沙知はそう言いながら胸を強調するかのように前屈みに体を曲げて見せつけてくる。そんな彼女の姿を見て僕の理性はさらに揺らぎ出す。
「ちょっ!? な、何で!?」
何とか精神を保ちつつどうして制服が消えたのか尋ねると、沙知は意味深な笑みを僕に浮かべた。
「フフフ……実は頼那くんが食べたそのクッキーはね、ただのクッキーじゃないんだよ」
「それってどういうことだよ?」
意味が分からない僕は沙知に聞いてみると彼女はニヤッと笑って説明してくれた。
「そのクッキーを食べた者は色んなものを透視して見れるようになるんだよ」
「は? 透視って……えっ?」
僕は沙知の言っている意味が分からなくて混乱するが、沙知はクスッと可笑しそうに笑う。
「だから今の頼那くんにはあたしがどんな下着を穿いてるか丸見えってことだよ」
そう言って沙知は前屈みの体勢から堂々と胸を張るポーズに切り替えた。それによってさっきまでよりくっきりと下着が見えるようになってしまい、僕は思わず目を逸らしてしまう。
「そ、そんな……そんなの漫画とかアニメでしか聞いたことがないぞ……」
僕は信じられない気持ちでそう呟くと、沙知は僕の顔を覗き込んでくる。
「天才のあたしに不可能はないよ」
「うっ……」
そう言われてしまっては何も言い返せない。実際に目の前で起こっている以上信じるしかないのだろう。
「それに……そろそろ更にクッキーの効果が発揮される時間だから……」
沙知はそう言うとチラチラと見ていた沙知の下着が段々と透け始めていた。
「ちょっ!? さ、沙知!?」
彼女の下着が透けてきているのに気づいた僕は驚いて立ち上がると、その反応を見た彼女は妖艶な笑みを浮かべた。
「フフッ……どうしたの? そろそろあたしの全部が見えてくる頃じゃない?」
そう言われた瞬間、彼女の透けている下着の下が見えて少しずつ綺麗な肌が見えてくる。
「う……ぅ……」
まさかの光景に顔がすごく熱くなるのが分かる。何とかこの光景を見ないように目を閉じようと努力するが、妙に気になるせいでなかなか目をつぶることができなかった。
悲しい男の性というべきか……。
「ほらっ、そんなに見たいなら堂々と見てもいいんだよ? 。ほらっ」
沙知はニヤニヤしながらそう言うと、透けている下着から僅かに見える自分の胸を強調させるように手で下から軽く持ち上げる。そのせいで彼女の柔らかそうな胸がプルンと揺れる。
「ほら……ちゃんと見てよ、実験なんだから……」
僕は目の前の沙知を見てはダメだと分かっていても、自然と見てしまっていた。
沙知の柔らかくて綺麗な肌が徐々に露わになり、その大事なところを包んでいる下着も段々と見えなくなっていく。
「あっ……」
僕が食い入るように彼女の透けている下着を見ていると、ついに下着が消え、彼女のとても綺麗な白い肋骨が見えた。
「えっ……骨?」
突然のことに僕は思わず声に出してしまうと、沙知がクスッと笑った。
「当たり前じゃん、透視なんだから最終的に骨が見えるに決まってんじゃん」
「ま……まあそうだよな……」
彼女の言っていることはもっともなのだが、なんかこう……さっきまでのドキドキというかムラムラしていた気分が完全に吹き飛んだ。
「それで、どう?」
沙知はクルクルと回りながら聞いてくる。
「どうって……人体模型が動いているように見えて軽くホラーだよ」
楽しくしている沙知とは正反対に僕は真顔でそう答える。すると沙知は可笑しそうにまた笑った。
「アハハハハ……そっか、人体模型に見えるんだ」
おそらくお腹を抱えて笑いだした彼女の笑い声が科学室に響き渡る。そんな彼女を余所に僕の気分は完全に冷め切ってしまっていた。
「あの……これ、いつ効果切れんの?」
流石に自分の彼女の骨の姿をずっと見続けるのも耐えられないので、僕は沙知にそう聞いてみると、彼女は僕の方を向いてきて口の近くに手を置きながら考える素振りをする。
「そうだね……たぶんあと十分ぐらいかな」
彼女はそう言ってから僕の目の前に座る。
目の前にいるのは沙知なんだろうけど、骨が椅子に座っている姿はなかなかにシュール。というかギャグマンガのような光景だ。
「ほ、本当にあと十分したらこれがなくなるんだな?」
僕の目の前に座る沙知というか骨を見ながら彼女に確認をとると彼女はウンと頷いた。僕はその事実にホッと安心するが、それまでこの骨の姿の沙知と向かい合いながら過ごさなければならないと思うと複雑な気持ちになった。
それから十分くらい経つと沙知の言う通り効果が切れて、いつもの沙知の姿に見えて僕はホッとするのだった。