【第五話】お料理っ!
今日の晩、俺は回鍋肉を作らせる。
「ほら、着替えられたか。きちんとエプロンを付けるんだ。」
俺はヨルンデにエプロンを着させる。あ、あ、こ、う、い、、う、、のもスススス、すき。
「こんなんでいいの?」
「ああ、いいよ!いいよ!むっちゃいいよ!もうばりくそ良い!」
俺は、ついつい興奮してしまい変な受け答えをしてしまった。何だよ自分。
「じゃあ、ホイコーローを作ってもらうぞ。端的に言えば、『野菜炒め』だ。魔法界では野菜をそんなに食わないそうだが、うまいぞ!」
「うん。ホイコーローを作るのね。魔法界にも『シャービンニク』(西便肉)という、ホイコーローに似た料理があるの。野菜の量はとても少ないけどね。味も多分同じまたは似てる」
シャービンニクか…。謎に食欲が失せる名前だな()
「おう、それでは、この『阿呆でも分かる!おいしいおいしい料理の作り方!』というDVDから、『阿呆でも作れる!うまい回鍋肉』というやつを再生してくれ。で、これを見ながら作ってちょ」
「分かった。それにしても、このDVDや動画のタイトル、かなり煽っている感じがするわ」
「まあ、確かに…。けど、気にすんな。きっと分かりやすく解説してくれるから。この動画を見て、俺のおふくろは料理上手になったんだ」
「じゃあいいね!」
そうして、ヨルンデは肉などを用意した。そして、動画を再生する。
「阿呆のみんな!こんにちは!阿呆の君たちに、ホイコーローを美味しく作るための方法をおしえるよ!覚えていられるかな?あは、覚えられないか。アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
ヨルンデの顔が曇る。
「じゃあ、材料の確認だ。ちゃんとあるかなー?分かるかなー?まず、豚肉。ブタちゃんのお肉やぞ!わかるかな?」
ヨルンデの手がピクピクと動く。
「何やこの動画は!私を煽っているのかーーーっ!本当になんやねん!こういう動画は魔法でこの世から消してやる!ハンサヌン・マーボー!この動画を消してまい!」
彼女はこんな事を言った。俺は流石にひいてしまった。てか、ステッキが無くても呪文を唱えれば、魔法を操れるんやな。う〜ん、怒った、か、の、じジジジジョも、か、わ、e〜。…おっと、また興奮してしまった。
「ヨルンデ、何言ってるんだ。君、アレだろ?4ヶ月間魔法を使えないんだろう?」
「あ、そうだった。けどさ、この動画、本当にムカツクよ!」
「まあ、そうだな。おふくろの言ってた事は嘘なのかもな。てか、何で関西弁に?」
「ああ、ここではこの方言を『カンサイベン』と言うのね。魔法界では、『ソイルベン』(西日弁)と言うの。」
ああ、彼女は魔法界における西日本の出身か。播州あたりかな?
「ふうん、じゃあ、この料理本を見てくれ。イルボンバンソンキョーカイの番組のテキストらしい。おふくろが、俺が自立するときにくれた。」
「そうなのね、じゃあこれを見てやるわ。」
彼女はそう言った。あれ、段々と眠くなってくる…。
「あれ、おれ寝てたのか。」
「そうよ。ほら、ホイコーローできたよん」
「おう、ありがとう。とても美味しそうじゃないか!」
「うん、そうでしょ。私、頑張ったのよ」
「ほな、いっただっきまうす〜!」
俺は、その回鍋肉を口にいれる。美味しい…と思ったら違った。なんと、、、、、、、まずかった。
「あああ、う、うまいよーっ」
「まあ、ありがとう…!」
「すまないヨルンデ、トイレ行ってきても、いいか」
俺はトイレに駆け込んだ。そして、そのホイコーローを戻す。
「あれ、何でこんなにまずいんだ…?ほんまにこりゃあまずいぞ。調味料をミスったのか…?頰をつねってみよう………………痛くない!痛くない!これは夢だ!目を冷ますんや!白国圭介!白国圭介!」
…はっ。俺は目覚めた。
「白国く〜ん、何で寝てたの?」
彼女は尋ねた。
「あ、ごめん。なんか疲れていて…。」
「うん。で、ホイコーロー出来たよ〜!」
俺は改めて回鍋肉を目にする。さっきのは予知夢ではないかと心配する。
「お、おう。ありがとうさ〜ん…」
俺は、決して乗り気ではなかった。まあそりゃあそうだ。あんな夢を見た後、美味しく食えるなんてあり得ぬ。
「ほ、ほ、ほな、いただきま〜す」
おそるおそる、肉を口に運ぶ。とても嫌な予感がする。
「…旨い!とても旨い!旨い!」
「なんで3回も言うのさ?」
「まあまあ、気にすんな!」
本当に美味しかった。冗談抜きだ。本当に旨い。これをまずいというやつは、この世にいないだろう。
「いやあ、この肉がとろける感じが最高!」
「ありがとー。」
彼女を追い出さなくて良かったと思えた瞬間だった。
「ヨルンデ、米は炊いてあるか?」
「もちろんよ!この本には、『ホイコーローと米を一緒に食べると、非常に美味しい。そのため、ホイコーローを作るのと同時並行で、米を炊くことを推奨する』と書いてあったもの!」
「おう!やるやんか!俺はそういうところが気に入っているぞ!」
…ああ、なんで「好きだぞ」と言えなかったんだ。やっぱり、ヨルンデに対して恋心が芽生えているんやな。
「あ、あ、あ、あ、あ、ありが、が、が、が、とととととととととととう!」
彼女は彼女で照れていた。いやあ、やっぱりこういうところが…す、す、す、すすきの!
「いいいいい、いやあ!べべべべ別にさぁ!」
「いいいいいや、白国くんだって!」
変な会話は、このあと5分くらい続いた。
…
「ごちそうさま!俺が食器洗いとかはするよ!」
俺は気分が良かった。うまい飯を毎日食えるのか…嬉しい。
「ありがとう!じゃあ、これからも頑張るよ!そのかわり、料理本を何冊か買ってきてね!」
「おう、分かった!」
俺は気分ノリノリ。彼女は気分アハアハ。なんか変な組み合わせやな。
「…ふぅゆぅがは〜じまるよぉ」
俺は、あの某歌手の某曲を歌いながら、皿を丁寧に洗う。しかし…。
ガッチャーーーン!
「しししししし白国くん、どどどどどうしたの?」
彼女は彼女でパニクっていた。
「ああ、おれ、さささ皿を割ってもたーーー!」
「ほんとう?!」
俺達二人は、再びパニック状態に陥った。そうして、落ち着いたあと、二人で袋を用意し、二人でガラス片を袋に入れて、二人でその袋をゴミ箱へイン!
「いやあ、ごめんよう」
彼女が作った初めての晩御飯。それなのに、なにもかも滅茶苦茶だよぅ!
俺はヨルンデにエプロンを着させる。あ、あ、こ、う、い、、う、、のもスススス、すき。
「こんなんでいいの?」
「ああ、いいよ!いいよ!むっちゃいいよ!もうばりくそ良い!」
俺は、ついつい興奮してしまい変な受け答えをしてしまった。何だよ自分。
「じゃあ、ホイコーローを作ってもらうぞ。端的に言えば、『野菜炒め』だ。魔法界では野菜をそんなに食わないそうだが、うまいぞ!」
「うん。ホイコーローを作るのね。魔法界にも『シャービンニク』(西便肉)という、ホイコーローに似た料理があるの。野菜の量はとても少ないけどね。味も多分同じまたは似てる」
シャービンニクか…。謎に食欲が失せる名前だな()
「おう、それでは、この『阿呆でも分かる!おいしいおいしい料理の作り方!』というDVDから、『阿呆でも作れる!うまい回鍋肉』というやつを再生してくれ。で、これを見ながら作ってちょ」
「分かった。それにしても、このDVDや動画のタイトル、かなり煽っている感じがするわ」
「まあ、確かに…。けど、気にすんな。きっと分かりやすく解説してくれるから。この動画を見て、俺のおふくろは料理上手になったんだ」
「じゃあいいね!」
そうして、ヨルンデは肉などを用意した。そして、動画を再生する。
「阿呆のみんな!こんにちは!阿呆の君たちに、ホイコーローを美味しく作るための方法をおしえるよ!覚えていられるかな?あは、覚えられないか。アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
ヨルンデの顔が曇る。
「じゃあ、材料の確認だ。ちゃんとあるかなー?分かるかなー?まず、豚肉。ブタちゃんのお肉やぞ!わかるかな?」
ヨルンデの手がピクピクと動く。
「何やこの動画は!私を煽っているのかーーーっ!本当になんやねん!こういう動画は魔法でこの世から消してやる!ハンサヌン・マーボー!この動画を消してまい!」
彼女はこんな事を言った。俺は流石にひいてしまった。てか、ステッキが無くても呪文を唱えれば、魔法を操れるんやな。う〜ん、怒った、か、の、じジジジジョも、か、わ、e〜。…おっと、また興奮してしまった。
「ヨルンデ、何言ってるんだ。君、アレだろ?4ヶ月間魔法を使えないんだろう?」
「あ、そうだった。けどさ、この動画、本当にムカツクよ!」
「まあ、そうだな。おふくろの言ってた事は嘘なのかもな。てか、何で関西弁に?」
「ああ、ここではこの方言を『カンサイベン』と言うのね。魔法界では、『ソイルベン』(西日弁)と言うの。」
ああ、彼女は魔法界における西日本の出身か。播州あたりかな?
「ふうん、じゃあ、この料理本を見てくれ。イルボンバンソンキョーカイの番組のテキストらしい。おふくろが、俺が自立するときにくれた。」
「そうなのね、じゃあこれを見てやるわ。」
彼女はそう言った。あれ、段々と眠くなってくる…。
「あれ、おれ寝てたのか。」
「そうよ。ほら、ホイコーローできたよん」
「おう、ありがとう。とても美味しそうじゃないか!」
「うん、そうでしょ。私、頑張ったのよ」
「ほな、いっただっきまうす〜!」
俺は、その回鍋肉を口にいれる。美味しい…と思ったら違った。なんと、、、、、、、まずかった。
「あああ、う、うまいよーっ」
「まあ、ありがとう…!」
「すまないヨルンデ、トイレ行ってきても、いいか」
俺はトイレに駆け込んだ。そして、そのホイコーローを戻す。
「あれ、何でこんなにまずいんだ…?ほんまにこりゃあまずいぞ。調味料をミスったのか…?頰をつねってみよう………………痛くない!痛くない!これは夢だ!目を冷ますんや!白国圭介!白国圭介!」
…はっ。俺は目覚めた。
「白国く〜ん、何で寝てたの?」
彼女は尋ねた。
「あ、ごめん。なんか疲れていて…。」
「うん。で、ホイコーロー出来たよ〜!」
俺は改めて回鍋肉を目にする。さっきのは予知夢ではないかと心配する。
「お、おう。ありがとうさ〜ん…」
俺は、決して乗り気ではなかった。まあそりゃあそうだ。あんな夢を見た後、美味しく食えるなんてあり得ぬ。
「ほ、ほ、ほな、いただきま〜す」
おそるおそる、肉を口に運ぶ。とても嫌な予感がする。
「…旨い!とても旨い!旨い!」
「なんで3回も言うのさ?」
「まあまあ、気にすんな!」
本当に美味しかった。冗談抜きだ。本当に旨い。これをまずいというやつは、この世にいないだろう。
「いやあ、この肉がとろける感じが最高!」
「ありがとー。」
彼女を追い出さなくて良かったと思えた瞬間だった。
「ヨルンデ、米は炊いてあるか?」
「もちろんよ!この本には、『ホイコーローと米を一緒に食べると、非常に美味しい。そのため、ホイコーローを作るのと同時並行で、米を炊くことを推奨する』と書いてあったもの!」
「おう!やるやんか!俺はそういうところが気に入っているぞ!」
…ああ、なんで「好きだぞ」と言えなかったんだ。やっぱり、ヨルンデに対して恋心が芽生えているんやな。
「あ、あ、あ、あ、あ、ありが、が、が、が、とととととととととととう!」
彼女は彼女で照れていた。いやあ、やっぱりこういうところが…す、す、す、すすきの!
「いいいいい、いやあ!べべべべ別にさぁ!」
「いいいいいや、白国くんだって!」
変な会話は、このあと5分くらい続いた。
…
「ごちそうさま!俺が食器洗いとかはするよ!」
俺は気分が良かった。うまい飯を毎日食えるのか…嬉しい。
「ありがとう!じゃあ、これからも頑張るよ!そのかわり、料理本を何冊か買ってきてね!」
「おう、分かった!」
俺は気分ノリノリ。彼女は気分アハアハ。なんか変な組み合わせやな。
「…ふぅゆぅがは〜じまるよぉ」
俺は、あの某歌手の某曲を歌いながら、皿を丁寧に洗う。しかし…。
ガッチャーーーン!
「しししししし白国くん、どどどどどうしたの?」
彼女は彼女でパニクっていた。
「ああ、おれ、さささ皿を割ってもたーーー!」
「ほんとう?!」
俺達二人は、再びパニック状態に陥った。そうして、落ち着いたあと、二人で袋を用意し、二人でガラス片を袋に入れて、二人でその袋をゴミ箱へイン!
「いやあ、ごめんよう」
彼女が作った初めての晩御飯。それなのに、なにもかも滅茶苦茶だよぅ!