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重い空気の中
泪は三人からデビルミストについて聞いたが……。
 私は三人からデビルミストについて簡単に聞いた。
 
 デビルミストとは、かつてグレイが居た国に現れた厄災の一部。それに憑依された者は、怪物のようになる。
 
 そして目の前に居る二人は、それが体内に入り込んでいるらしい。
 
 
 ……って、こんなことしてる場合じゃ!?
 
 
 そう思いながら苦しんでいる二人を順にみた。
 
 他にも厄災は存在するみたいだけど、それはあとで話してくれるらしい。
 
「早く、あの二人を助けないと」
 
「いや、あの二人は……もう助からない」
 
 グレイは私から目を逸らし下を向き難しい顔をする。
 
「そんな……じゃあ……」
 
 そう言われ私は悲しくなった。そう、この二人を始末しないといけないと思ったら涙が出てきたのだ。
 
「……。やらなきゃならない。誰かがな」
 
 グレイは一度、私をみたあと背を向けた。
 
 
 どうしたんだろう?
 
 
 この時、グレイが何を考えていたのか分からない。だが、なぜかグレイの背中から悲しみが伝わってきた。
 
 もしかしたらグレイも、こんなことをしたくないのではと思う。だけど、誰かがこれをやらないといけないから……。
 
「……そうだね。誰かが、やらないと犠牲が増えちゃう」
 
 そう言うと私は涙を手で拭った。
 
「そうですね。さて、行動に移しますか」
 
 ムドルさんはそう言いながら、苦しんでる二人の方を向く。
 
「妾にやれることはなさそうじゃな」
 
「はい、メーメル様の手を煩わすほどではないかと」
 
「うむ、任せたのじゃ」
 
 メーメルとムドルさんの会話を聞いていて凄いと思った。主人とそれに仕える者、そうだとしてもここまで信頼し合えるのかと……。
 
 
 恐らく私には無理だ。
 
 
 そう思いながらグレイをみる。
 
 なぜかグレイがこっちを向いた。それと同時に、目が合う。見つめ合った。空気が重い。間が……。
 
「……待ってくれムドル」
 
 何を思ったのかグレイは、私をみたままムドルさんを静止させた。
 
「待て、とは……どういう事ですか? この状況下で」
 
「試したいことがある。ルイ、お前の能力……何を覚えている?」
 
 それを聞きムドルさんは振り返り私をみる。
 
「なるほど……そういう事ですか」
 
「能力……どうだったかな? プレートみてみるね」
 
「頼む。その間、俺とムドルはトゼルとあの男を監視している。だが、間に合わない時はやるしかない。だから、なるべく急いでくれ」
 
 そう言うとグレイは、リーダー風の男の人の方に向かった。
 
 ムドルさんは、トゼルとかいう人の所に歩み寄る。
 
 コクリと私は頷いた。
 
 その後、私は左手首に嵌めている腕輪をみる。その腕輪の紫の魔石に右手を添えた。すると魔法陣が描かれ空間に亀裂が入る。そこからプレートを取り出し異空間を閉じた。
 
 そして私は、急いでプレートを持ち直しみる。
読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)

『ねぇ、グレイ。なんかね、作者さん。昨日、動画みて笑い転げたり顔を赤くしてたよ』by泪
『あの作者がおかしいのは、いつものことだろう。それより、動画ってなんだ?』byグレイフェズ
『そっか、この世界にはないもんね。えっと、動画って……(。-ˇ.ˇ-。)ん~。どう説明したらいいかなぁ……』by泪
『説明できないほど……凄い物なのか?』byグレイフェズ
『凄いというか……楽しい、かな』by泪
『なるほど、そんなに楽しい物なら……俺もみてみたい』byグレイフェズ

と、いう事で次話もよろしくお願いします(*^▽^*)
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