R-15
part Aki 4/21 am 6:41
ボクは 今 最高に幸せだった。
ボクは こんのさんの秘密の部分に触れ しかも彼女は それを拒否していないのだ…。
時間は 少し遡る。
途中の駅で乗客は さらに増え 奥へと押しやられてボクの右肩はこんのさんの背中に密着した。憧れの女の子と密着して 妄想しない男子高校生の方が不健全じゃないだろうか? そしてボクは 健全な男子高校生なのだ。ボクの妄想力は ボクとこんのさんの ブレザーの生地
お互いのカッターシャツの厚みを通り越し 彼女のブラジャーのバンド部分を探り当てた…。ボクの右肩の少し下の部分は 4枚の布越しでは あったけど 彼女のブラジャーの背中の部分に触れているのだ。
しかも完全に〈不可抗力〉でだ。
二度と会えなくなるのを承知で痴漢行為に走るなんて 破滅的な考えは 消し飛んだ。もしかしたら明日も同じシュチエーションに巡り会えるかも知れないじゃないか。ボクの妄想力は さらに 肩に感じるブラの薄布さえ突抜ける。この密やかな歓びは 彼女には バレてないハズ…。ボクは 顔をこんのさんの方に少し向け 彼女の顔色を窺う。
……んっ? 何か おかしい…?
こんのさんの表情に違和感を感じ 慌てて肩を少し離す。だが 彼女の表情は 変わらない。彼女は うつむき 眉間にしわを寄せ 顔を真っ赤にして 歯を食いしばっていた。少し涙ぐんでいるようにも見える。体調でも悪いのかな…?
いやっ 違うっ!
ボクは男が こんのさんのお尻を弄り スカートの中に手を差し入れようとしているのに 気がついた。目の前が一瞬 赤く血の色に染まり アドレナリンが 噴き出すのがわかる。次の瞬間には 隣の客を押しのけ 痴漢の手を鷲掴みにしていた。男は手を振りほどき 逃げ出そうとする。ボクは 男子高校生としては 情けないほど力が弱い。だけど この手だけは 放すわけには いかなかった。必死に食い下がり 叫ぶ。
「痴漢っ!痴漢っ!この人 痴漢ですっ!」
男に突き飛ばされ尻餅をつく。クソっ!手を放してしまった。ホントに力が弱くて情けなくなる。だが 逃がすわけには いかない。声を限りに全力で叫ぶ!
「そいつ痴漢なのっ!捕まえてっ!」
………。
……。
…。
to be continued in “part Kon 4/21 am 6:41”