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厄災との闘い……5
ムドルは自分のことを話そうとしたが……。
 ムドルさんは一瞬、躊躇った。だけど、つらそうな表情で口を開く。
 
「これを話すと長くなります。ですので、簡単に話したいのですが」
 
「ムドル、無理に話さなくていい。もし隠している能力があるなら使え。それに対しては、時間がある時……話す決心がついてからでもいいと思う」
 
 そう言いながらグレイは、ムドルさんを見据える。
 
「それに……お前が魔族と人間とのハーフだという事は、メーメルに聞いている」
 
「そうなのですね……分かりました。グレイの言う通り、話すのはあとにします。ですが、恐らく……能力を開放した時点で気づくでしょう」
 
「まぁ……そうかもしれない。そん時は、その時に考えればいいだろう。今はとにかく、どんな方法でも厄災を駆除しなきゃならないからな」
 
 それを聞きムドルさんは、ゆっくり頷いた。
 
「私も、グレイの言う通りだと思うよ。ここで、何をみても驚かない。ううん、それは無理かもだけど……今は聞かないことにする」
 
「そうじゃな。妾もあとで聞くかのう。まぁ聞いたとしても、どうする訳でもないのじゃ。ムドルは、ムドルじゃからのう」
 
 そう言うとメーメルは、ニコリと優しく微笑む。
 
 ムドルさんは、泣きそうになっていた。
 
「……ムドル、良かったな。オレは昔のお前のことを知ってるし、その能力のことも知っているがな」
 
 だけど……。
 
「ベルべスク、お前の口からそれを言ったら……どうなるか分かっていますね」
 
 そう言いながらムドルさんは、キッと鋭い眼光でベルべスクを睨んだ。
 
 それをみたベルべスクは、怯え震えてる。
 
「ふぅ……じゃあ、やるとするか」
 
「そうですね……やりますか」
 
 グレイとムドルさんは部屋の中央に移動した。
 
 そして二人は、邪魔にならないように距離をおく。
 
 
 
 ――泪の視点から……場面が切り替わる――
 
 
 グレイフェズとムドルは部屋の中央にくると、お互い邪魔にならないように距離を置いた。
 
(ルイのことを信じていない訳じゃない。だが……本当に大丈夫なのか? でも、やるしかねえよな)
 
 そう思い広場のある方に視線を向ける。
 
(腹を括るしかありません。知られたくは、ありませんでしたが……)
 
 ムドルは泪たちをみたあと、グレイフェズの方に視線を向けた。
 
(特に……グレイには、ね。それに、年もバレてしまいますし)
 
 そう思うとムドルは苦笑する。
 
(……ムドル、まさかと思うが。俺と同じなのか? それを聞くのが怖かった。でも、ムドルが能力を開放すれば分かる。それでも……な)
 
 グレイフェズはそう思いながらムドルの方を向いた。
 
 お互い視線が合ってしまう。
 
「おいっ! なんで、こっちみてる」
 
「いえ、偶々ですよ」
 
 そう言いムドルは、ニヤリと笑った。
 
「そ、そうか。まぁいい、さっさとやるか」
 
「そうですね……急がなければ、余計に被害が増えますし」
 
 それを聞きグレイフェズは頷く。
 
 その様子を泪たちは、心配な表情でみていたのだった。
読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)

『今日もムドルさんのこと分からなかったね』by泪
『そうだな。聞かない方がいいってこともあると思うぞ! :( ;´꒳`;)……』byグレイフェズ
『ですが恐らく次話……私の能力のことを(´Д`|||)……』byムドル
『( 'ω')? ムドルさんが嫌そうにしてるのは分かるけど。なんでグレイが嫌な顔してるの?』by泪
『そ、そうか? そんなことはない……気のせいだろう( ̄▽ ̄;)……』byグレイフェズ
『フ─( ˙-˙ )─ン……そうなんだね』by泪

と、いう事で……∩^ω^∩
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)
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