ボクと七人のマザー

作者： 味志ユウジロウ

推理・ミステリー ／民族・風俗ミステリー

現代

残酷な描写あり R-15

世界は暗号で満たされている。
何が正しくて、何が間違っているんだろう。
どうしてボクには五人のお母さんがいるんだろう。
どうして皆には一人しかお母さんがいないんだろう。

日本を襲った未曾有の大震災から数年。
被災で故郷を失った獅子戸（ししど）親子は東京都帝区（みかどく）で暮らしていた。
碧（あおい）は震災のショックで幼少期の記憶がない。
職業不詳で超適当、しかも破天荒な父親。
なぜか『日替わり』で存在する五人の母親たち。
対してちょっと難しいお年頃の碧。
特殊な家庭環境であることに気づかず育つが、中学生になったことで自我が芽生え、周囲との違いに戸惑うことになる。
中学進学を控えたある日。
碧は父親の大迷惑な提案のせいで、大きな『秘密』を抱えたまま学生生活を送ることになる。
母親たちからの訓練は一体何の為なのか？
これはめちゃくちゃな親子の絆と、多感な碧の成長物語。
暴力と陰謀が渦巻く世界で美少女・碧は強く戦い抜けるのか。
碧の出生の秘密が明らかになる時、母親たちの深い愛と本当の戦いの意味を知ることになる――。



【登場人物】
獅子戸碧：主人公。大きな秘密を抱えながら帝都学院に通学中。
獅子戸純次：碧の父。親父ギャグ好きで碧を溺愛中。
兎原ルナ：月曜日のマザー。碧の語学担当。
烏丸ありす：火曜日のマザー。碧の格闘術担当。
龍崎真紀：水曜日のマザー。碧のマネー術担当。
山神樹里：木曜日のマザー。碧の変装術担当。
天馬美奈：金曜日のマザー。心の病気で何もできない。

あい梨：碧のクラスメイト。親友。
半谷：碧のクラスメイト。いじめられっ子。
アンテナ：クラブヘヴンの占い師。
杉本：黒い服の男たちのリーダー。